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建礼門院右京大夫集 現代語訳

324 犬はなほ

とにかくも、物思いを続けながら外を見ていたところ、まだらな犬が竹の台の元などを遊び歩くのが、昔、高倉天皇の御方にいた犬で、中宮のお使いなどで参上した折々に、呼んで袖をかぶせなどしたので、見知って、じゃれついて尾を振ったりなどしたのに似ているのを見ると、これといった理由もなくしみじみとする。

犬はなほ姿も見しにかよひけり人のけしきぞありしにもにぬ

犬はそれでも姿は昔見たのに似ていたが、人の様子は昔とは似ていないことです。

 

メモ

高倉天皇  在位期間は仁安3年(1168年)〜治承4年(1180年)、治承4年2月に言仁親王に譲位し(安徳天皇)、院政を開始したが、間もなく崩御。御齢21歳。


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