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建礼門院右京大夫集 現代語訳
323 霜さゆる
五節の頃、霜夜の明け方に、宮(後鳥羽天皇の中宮、九条任子)の御方の淵酔にて、白薄様(しらうすよう)などの声が聞こえるのにも、毎年聞き慣れたことがまず思い出されないことがあろうか。
霜さゆる白うすやうの声きけばありし雲ゐぞまづおぼえける
霜夜にが澄んだ声の白薄様を聞くと、昔の宮中の様子がまず思い出されます。
メモ
九条任子 後鳥羽天皇の中宮、九条兼実の娘、宜秋門院。
白薄様 五節の舞の歌。