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建礼門院右京大夫集 現代語訳
269 - 270 晴れわたる/つきもせず
四方の木々も、庭の景色も、みな心地よさげで、青緑であるのに、小鳥たちのさえずる声々も、屈託なさそうなのにつけても、まず涙で胸がいっぱいになって、
晴れわたる空のけしきも鳥のねもうらやましくぞ心ゆくめる
晴れ渡っている空の様子も鳥の声も、うらやましいことに、満足しているようです。
つきもせずうきことのみ思ふ身は晴れたる空もかきくらしつゝ
尽きもせずにつらいことばかりを思う我が身には、晴れている空も涙で始終暗く見えるのです。
メモ