※本ページは広告による収益を得ています。

建礼門院右京大夫集 現代語訳

243 - 244 かへるべき/都をば

慰めることは、どうしてあろうか、そんなことはないのだから、思い出とはかけ離れたところを訪ねがてら、遠くに旅立とうと思うことがあっても、まず思い出すこと(資盛の都落ちのこと)があって、

かへるべき道は心にまかせても旅立つほどはなほあはれなり

帰ろうと思えば心のままに帰ることのできる道ではあるが、旅立つという気持ちはやはり身にしみて感じられることだ。

都をばいとひても又なごりあるをましてと物を思ひいでつる

都を厭うてもまた名残惜しいのに、ましてや、あの方はどんな気持ちで都を出て行かれたのだろうかと思い出したことです。

 


メモ

 


back next

 





ページのトップへ戻る