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建礼門院右京大夫集 現代語訳

113 六の道を

兼光の中納言が職事であった頃、ムクノキの実を六個包んでよこしてきて、「どう返事すべきか」と播磨の内侍がいわれたので、

六(むつ)の道をいとふ心のむくいにはほとけのくにゝゆかざらめやは

六道に落ちるのを厭う心の報いとして、仏の国に行かないことがありましょうか。

 


メモ

兼光 藤原兼光。

六の道 六道。天道、人間道、修羅道、畜生道、餓鬼道、地獄道。

内侍 内侍所の女官の称。


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