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建礼門院右京大夫集 現代語訳

111 吹く風も

宮中を退出して自分の家にいた女房が藤壷(宮中の建物の名前)の御前のもみじが見たいと申していたが、散ってなくなってしまっていたので、作り物の紅葉を遣わす。その枝に書き付ける。

吹く風も枝にのどけき御世なればちらぬもみぢの色をこそみれ

吹く風も枝を鳴らさないのどかな御世なので、散らない紅葉の色を見ることができるのです。

 


メモ

『新勅撰和歌集』雑一に所収。


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