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建礼門院右京大夫集 現代語訳
084 - 085 君に思ひ/ひく人の
成親(なりちか)の大納言の娘君の権亮維盛の奥方であった人(建春門院新大納言)が、縁故があった、その人のもとから、くすだまをよこすといって、
君に思ひ深き江にこそひきつれどあやめの草のねこそあさけれ
あなたを思って深い入江で引いたのですが、菖蒲草の根は、私の思いと比べたら浅いものです。
返し
ひく人のなさけもふかき江に生(お)ふるあやめぞ袖にかけてかひある
引く人の情も深く、深い入江に生えていた菖蒲は袖にかけても甲斐があります。
メモ