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建礼門院右京大夫集 現代語訳

056 移しうふる

小松の大臣(平重盛)が菊合(きくあわせ)をなさったときに、人に代わって詠んだ歌、

移しうふる宿のあるじもこの花もともにおいせぬ秋ぞかさねん

聞くを移して植える宿の主人(平重盛)も、この花も、ともに老いることのない秋を重ねることだろう。

 


メモ

菊合 左右に分かれて互いに菊花を出し、その優劣を競う遊戯。通常、歌をつけて競う。

小松の大臣(おとど) 平重盛。内大臣。平清盛の嫡男。

『風雅和歌集』賀に所収。


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