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建礼門院右京大夫集 現代語訳
153 - 154 かよひける/げにもその
夢にいつもいつも見えたのを、「心が通ってくるのではあるまいに、不思議なことだ」と申した返事に、
かよひける心のほどは夜をかさねみゆらむ夢におもひあはせよ
私の心はいつもあなたのもとに通っている。だからあなたの夢に私が顕われるのだろう。私の心のほどは夜毎に見える夢に思いあわせてください。
返し
げにもその心のほどやみえつらむ夢にもつらきけしきなりつる
本当に心のほどが見えたのであろうか。夢の中でもあなたはつれない様子だった。
メモ
『玉葉和歌集』恋五に、2首、平資盛との贈答歌として所収。あるいは藤原隆信との贈答か。