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建礼門院右京大夫集 現代語訳

119 - 120 つねよりも/よしさらば

人(平資盛)の心が思うようでもなかったので、互いに知らない昔に戻ることができたらなどと思った頃、

つねよりも面影にたつゆふべかな今やかぎりと思ひなるにも

いつもよりもあの人の面影がちらつくことだ。今を限りに互いに知らなかった頃の関係にしてしまおうと思うにつけても。

よしさらばさてやまばやと思ふより心よわさのまたまさるかな

よし、それならばこのまま絶えてしまいたいと思うが、そのそばから心弱さがまたまさって決心がゆらぐことだ。

 


メモ

平資盛 平重盛の次男。平維盛の弟。平清盛の孫。


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