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建礼門院右京大夫集 現代語訳
014 - 015 いつしかと/春きぬと
なにとなく詠んだ歌の中に、春立つ日
いつしかと氷とけゆくみかは水ゆくすゑとほきけさのはつはる
立春の今朝、いつの間にか氷が融けて御溝水(宮中の諸殿の軒下を流れる溝の水)が遠くまで流れている。君が代も末長く栄えるであろう。
春きぬとたれうぐひすにつげつらむ竹のふるすは春もしらじを
春が来たと誰がうぐいすに告げたのだろうか。竹薮の中の古い巣のなかでは春が来たこともわからないだろうに。
メモ
みかは水 御溝水と書く。