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建礼門院右京大夫集 現代語訳

172 - 173 夕されば/あくがるゝ

なんとなく、寝屋の敷物をうちはらいながら、思うことばかりあったので、

夕さればあらましごとの面影に枕のちりをうちはらひつゝ

夕方になると、訪ねてほしいと願う人の面影がちらついて、枕の塵をしきりとうちはらうことです。

あくがるゝ心はひとにそひぬらむ身のうさのみぞやる方もなき

思い焦がれている心は我が身を離れてあの人に寄り添っているのでしょうが、我が身の憂さばかりはどうしようもないのです。

 


メモ

 


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