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建礼門院右京大夫集 現代語訳

158 忘るとは

父大臣(平重盛)の御共で、あなた(平資盛)が熊野へ参ると聞いたが、帰ってきてもしばらく音沙汰がないので、

忘るとはきくともいかが三熊野の浦のはまゆふうらみかさねん

私のことなど忘れてしまったと聞いても、どうしてみ熊野の浦の浜木綿の葉のように恨みを重ねたりしようか。

 と思うけれども、ひどく外聞が悪い。

 


メモ

平重盛 平清盛の嫡男。

平資盛 平重盛の次男。平維盛の弟。平清盛の孫。


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