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建礼門院右京大夫集 現代語訳

062 とこなるゝ

秋の暮れ、中宮(建礼門院)の御座所の辺りで鳴いていたコオロギの声が聞こえなくなって、他では聞こえるので、

とこなるゝ枕のしたをふりすてゝ秋をばしたふきりぎりすかな

住みなれた御座所の床下を振り捨てて、他所で秋を慕っているコオロギよ。

 


メモ

 秋に「飽き」を懸けている。


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