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建礼門院右京大夫集 現代語訳

022 心をば

夕暮れに通り過ぎる野の花

心をば尾花が袖にとゞめおきて駒にまかする野辺のゆふぐれ

人を招いて袖を振っているように見える尾花に心を残しながら、夕暮れの野辺を駒の歩みに任せて通り過ぎていく。

 


メモ

尾花 穂の出たススキ。馬などの尾に似ているところから。

尾花が袖 ススキの穂が風になびく様が、人を招いて袖を振っているように見えるので、袖に見立てていう。


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